【権利関係と宅建業法が試験問題の大部分を占めている】
宅建士試験の権利関係の出題内容は“民法全体”に広がります。
かなり幅が広く「勉強するにもどうすればいいかわからない」という人が多いかと思います。
ここでは、その勉強方法について見ていきましょう。
宅建士の試験では全50問の中で権利関係は14問出題されます。
宅建業法は20問ですので、権利関係の14問を合わせるとこの2分野だけで計34問となります。
鋭い方はもうお気づきかもしれませんね。
宅建試験の合格ラインは例年、33点から36点となっているので、「宅建業法」と「権利関係」をマスターすれば合格率は飛躍的にアップします。
実にこの2分野から7割方出題される計算になります。
この宅建業法と権利関係で満点がとれたら、ほぼ間違いなく合格できると言えるでしょう。
しかしながら権利関係は暗記だけでクリアできる分野ではないため、そもそも満点を目指すものではありません。
14問中、10点以上を確実に得点できるように目指すほうが効率的です。
権利関係は毎年、短文の簡単な問題から、長文の難問まで、とても幅広く出題されています。
法学部を出ていても悩むような問題から、素人がみても簡単に解ける常識問題まで幅広く出てきます。
そのため、満点を目指して無理に時間をかけて勉強するのではなく、「とにかく確実に10点をとる!」というスタンスで学習していきましょう。
たった1問だけでまるまる1ページが埋まるほどの問題が出ることがあります。問題文を読んでちゃんと理解するのに3分以上かかってしまうこともあり、せっかく時間をかけて解いたのに結局間違えていたら元も子もありません。
権利関係で押さえておくべきポイントは、家族法などの「相続」や「遺言」、「不法行為」などです。ここを重点的に理解していきましょう。
民法というとなんだか小難しそうですが、常識を難しい言葉で書いているだけだったりするので、そんなに気おくれする必要はありません。
例えば、お父さんが亡くなった場合に財産はどうなるのか、配偶者(お母さん)と子供はどれぐらいの割合で遺産を分割するのか、また隠し子がいた場合はどのように分配するのか、といった問いなどは常識ではなく法定割合というもので決められています。
そのため、その割合などを覚えておかなければなりませんが、その他は常識的に考えていくとわかるのが権利関係の民法です。
逆に言うと常識を文字として記録したものが民法ですので、そこまで難しく考えなくても大丈夫でしょう。
家族法の割合の数字や不法行為があった場合にどうなるのか、といったことを重点的に覚えていってください。
権利関係で毎年出題されているところは、上記で書いた家族法の相続です。
お父さんが亡くなったあとに遺された財産がいくらで、遺族は誰と誰で、財産はどれだけが得られるのか、といった問題は毎年1問は出ます。
しっかりと相続の割合を勉強していれば1点は確実にとれます。
その他には借地借家法も毎年出る傾向があり、区分所有法というマンション関連もほとんど毎年出てきています。
「借地借家法」や「区分所有法」などは宅建士の実務で頻繁に使う知識ですので、試験が終わったあとでも十分に役立ちます。
また農地法も毎年出ているので、「相続」、「借地借家法」、「区分所有法」、「農地法」をしっかりと頭に入れるだけで4点は確実にとれるでしょう。
このように過去問を解いていると、どんな問題が毎年出ているのかが掴めてくるので、それを考慮しつつ勉強をするとかなり効率的に権利関係の得点が伸びていきます。
また、民法の90条から137条までの代理や意思表示、無効や取り消しはどうやって行うか、などもしっかり知識を定着させておくと確実に3点はとることができます。
【権利関係の問題文を読み解くコツ】
民法の問題に慣れるまでは、まず問題文を図に書くようにしましょう。
はっきり言って、宅建士試験の問題は意地悪です。
AからGまで多数の登場人物が同時に出てきたり、買主Aが出た後に、不動産屋Bが出てきて、その後に売主Cなどといった、人物と不動産会社がごちゃまぜに出てくる場合もあります。
文字を読んだだけでは全く意味がわからくなったり、誤解が生じてイージーミスが頻発しかねません。
そのため、めんどくさいかもしれませんが毎回その構図を描いてみると理解しやすくなります。
択一の答えの部分である4択全部を図にするのは大変ですので、問題文に登場する人物や不動産会社などはしっかりと図に描くのが良いでしょう。
また、試験本番にいきなりできるものではありませんので、日ごろから過去問題や練習問題を解くときにしっかりと図を描くクセをつけておくと効果的です。
それで慣れておくと、試験本番でも落ち着いて問題を解くことができるでしょう。
また図をたくさん描いていると問題の意図も早く読み取れるようになってきて、「この問題の場合は何を問うているのか」などの理解が早くなります。
その境地に達すると、4択すべての文章を読まなくても答えの1つを見つけ出す事が可能になります。そうなるとかなりの時間短縮に繋がるでしょう。
権利関係は無理して全問正解を狙わずに、毎年出るところを確実にとって、余裕があればさらに点数を稼ぐべき分野です。
以上のことから、権利関係の勉強法は広く浅くを心がけると点数が大幅にアップしていくと思います。
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宅建試験の内容は浅く広くのスタンスなので、出題範囲が広い傾向にあります。
けれど、宅建業法や権利関係などは例年、基本的な分野が多く出題されるため、しっかりと要点をしぼっておけば得点しやすい試験でもあります。
とくに出題数が一番多い宅建業法などは、暗記問題のようなものが多く出てきます。
音声学習で耳からも勉強しておくとより記憶が定着しやすくなるでしょう。
そうすることで、時間の短縮にもつながりますよね。
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